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風に揺らめく木    07.03.2007
“風に揺らめく木”


小さな禿(かむろ)が歌を歌っていた。




風に揺らめく木の下で
風に揺らめく木の下で
私はあなたを待つでしょう
秋に色付く紅葉の
赤子の手のひら風に舞う




 上下する胸。乱れる鼓動。熱い息。触れ合う素肌。飛び散る汗。
「あ、ああん……。」

もうすでに愛液で潤い濡れている女の花園全体を、固くて熱い自身の柔らかい先っぽでつん、つん、と突付いてきた。触れられた場所がくすぐったく熱を帯びる。
「ここに…触って……。」

彼女は自分の指で花びらを開いて真珠に触れてみた。軽く摩擦する。彼はその行為を、目を落として熱く見つめた後、大きく張った自身で彼女の蜜をくちゅくちゅとすくってから柔らかい先端を優しく真珠に擦り付けてきた。
「あ…あんん…ふっ……。」
ぶるっ、と喜びで目を閉じて身震いする。
「いい眺めだな…。」
そういいながら彼は真珠に押し付けた自身を左右上下に擦った。
「あ…あっ…!」

摩擦される度に声が上がる。そろそろと片目を開けてみると、ニヤリ、と茶目っ気のある笑顔とぶつかった。
「指を入れるぞ?」

左手で自身を動かしながら、右手をゆっくりとその真下に持っていった。
「あんっ…駄目!」

指が一本、彼女のなかに入れられた。円を描きながらどんどん奥に入っていくのが感じられる。彼女は快感で体を仰け反らす。桃色に色付いている固く張り詰めた乳首を自分で触った。
もう、蕩けそうだった。

さんざん弄った後、指を引き出した彼は快感の糸を引く蜜をそっと、彼女の唇に塗りつける。
まるで、見えない紅のように。

そして、彼は自分の舌でそれをぺろり、と舐めた。そのまま熱く激しく口付けをしてくる。

自分の熱い自身を楓の入り口にあてがい深く挿入する直前、彼は低く囁いた。

―――苦労はさせねーから、俺の女になれ―――と。




 有馬惟宗(ありま ただむね)。祖父は剣聖と呼ばれた偉人。父は徳川家に剣術を教える名門家の四男坊。自身は兄弟達と江戸で有馬流剣術を教える道場を営み師範代を勤めながら生活している。剣の腕は名門の血を組んでか、達人級。道場破りにも、道端で売られた喧嘩にも負けた事がない。性格は我が儘で傲慢。顔は上の上の中。黙ってさえいれば切れ長の男らしい目つきと武士らしい引き締まった大きな体躯をした結構な色男である。
そんな四男坊は今日も同じ徳川家に仕える武家の嫡男、青山健一郎と大澤幸之助と共に暇をもてあましていた。



 「あんた今日も来たんだね。」

明らかに歓迎していない、低い声音。松田屋の天神楓(かえで)の、惟宗を見た開口一番の一言であった。先日、初めて同衾する事を許した日から、惟宗は自分の女気取りで定期的に松田屋に顔を出すようになった。しかも彼の大いなる勘違いは、楓が心底自分に惚れている、と思い込んでいることである。そして、巷にそれを言いふらしているのだ。おかげで常連客の数は減り、楓にとって多大なる迷惑をかけているのであった。
「そうだ。お前が会いたそうだったから今日も来てやった。」

ふん、と偉そうに踏ん反り返ったその態度が癪に障る。彼と松田屋にやってきた来た青山と大澤は禿(かむろ)を冷やかしながら楽しげに飲んでいた。楓は不快気に惟宗を睨む。

「そんな事誰も頼んでなんかいません。こんな所で散財してあんたの道場潰れるわよ。」

冷ややかな声音も何のその。このお坊ちゃんには通じないのである。

「俺以外の兄弟は誰も遊廓遊びなんてしてねーし、俺の金じゃねーから別にいい。」
さらりと言ってのける所が憎らしい。
「あんたのせいで指名客が減ったんですけど。」
楓は言いながら酒を注いであげる。
「いい事だ。」
「全然良くない。ある事ない事吹聴して、どういうつもり?」
惟宗は涼しい顔をしながら酒を口に運ぶ。
「他の男に愛想を振り撒く必要がなくなるだろ?」
「指名がないと松田屋にお金が返せないのよ!!」
「ああ、そんなことより……。」

聞きたくない事は聞かない所が彼の凄い所である。杯に盛られた酒を一気に仰ぐと、突然真摯な顔で楓を見つめてきた。

「俺はお前と二人になりてえ。その為に松田屋に来た。こいつら置いて揚屋でもどこでも空いてる部屋にいこうぜ。」

彼の整った顔が近づいて来た。あっという間に、軽々と傍らの楓を腕に抱き抱えてしまった。
「ちょっと、なんなの突然!!」

腕の中の楓は明らかに嫌そうである。それを知ってか知らずかの、大胆な行為であった。足をバタバタさせて抵抗しても、ますます彼の抱擁は強くなるばかりだ。
「なんならここで…皆のいる前でやってもいーぜ?」
意地悪な笑みを顔に浮かべる。
「おい、楓さん嫌がってるみたいだぞ?」
「下ろしてあげた方がいいんじゃないか?」

初めて彼らが松田屋を訪れた時の、楓と惟宗の大喧嘩を目撃している友人の青山と大澤は心配顔である。
「そうよっ、下ろしなさいよ、このタコ!!」

暴れる楓を抱えたまま惟宗は無言で、静かな回廊を空き部屋を探してずんずんと大股で闊歩した。

「あんた、頭おかしくなったんじゃないの?何考えてるのよ、このど阿呆!!」

どさっと畳の上に下ろされた楓は、キッと惟宗を睨む。他の客の前では優雅でおしとやかな遊女を日頃演じている彼女からは想像つかない激し方で怒声を発した。

「うるせーよ。周りに人がいねーから“じ”がでたな、オカメ。」
「オカメって言ったわねぇ~~。」
白くて整った顔がみるみる赤みを帯びてきた。

二人は会うたびに、喧嘩をする。それが彼らの“普通”なのだ。この惟宗だけが、楓の本性を見せる事の出来る唯一の客なのである。
「悪かった。」
意外なことに素直に謝ってきたのは惟宗の方であった。
「謝っても許してやらないからねっ。」

やけに素直な惟宗に内心驚きながらも、楓はプイッと顔を背けて言う。
「認めたくねーけど、お前に会いたかった。」
ぞんざいに楓の肩を抱き寄せた。
「こんなオカメのどこがいいのか自分でも分かんねぇけど…。」
そのまま楓を床に押し倒す。
「お前といると落ち着く。」

熱い口付けの嵐を顔中に受けながら、ま、いっか……と、楓もなすがままにされていた。


楓の中には三種類の男がいる。

客として、絶対にお断りしたい男。まあ別にいいかな程度の男。そして、自分からお願いしてでも同衾したい男、の三つである。

幕府も公然と認めている高級遊廓で天神を勤めている楓には、有難い事に客を選ぶ権利がある。天神や太夫は身分や格に関係なく“粋”かどうかで男を選択する。が、禿として物心ついた時からこの松田屋で働いているのに残念ながら未だに三つ目の男には出会った事が無かった。燃えるように好意を寄せる相手に出会ったことはまだ一度も無い。

それでもいつか出会えるような予感がするのは、ただの願望なのだろうか?

仰向けに倒された楓は天井を見ながらそんな事をぼんやりと考えていた。







 煌びやかに着飾った楓の小袖を脱がせ自身も襦袢姿になった惟宗は、手馴れた感じで彼女の帯を解いた。
「あんた…遊廓遊びしすぎだよ。」
腰を浮かせて彼の手伝いをしながら、楓は呟いた。
「もう、他んトコには行ってねぇ。お前じゃなきゃ駄目だ。」

帯がするりと解けると、着物のまえを開いた。白く浮かび上がった裸体に、ひんやりとした空気が楓の体に直に触れる。ブルッと身震いした。
「寒いか?」

襦袢を素早く脱ぎとって褌姿になった惟宗は、接吻を繰り返しながら楓の皺の寄りはじめた乳首を指で弄り始める。更に固くなった所で惟宗の唇が首を伝って降りてきた。張り詰めた頂をチュっと吸う。
「ああ……。」

手が楓の反対の乳房を優しく揉んでくる。もう片方の手は無造作に彼女の腹を下りて下腹の茂みの上を撫で始めた。
「駄目…あんたも脱いで…。」

彼女の情熱に近づこうとした惟宗の手を楓は止めた。惟宗を引き寄せて、褌の前垂れをたくし上げて、前袋をさすった。

大きく胸を上下させながら熱い目で楓の行動を見守る。六尺もの褌をするりするりと解いていくと、最後に彼の大きく張った男が顔を覗かせた。
それはもう充分な大きさと熱を帯びていて、そり立っている。
「これで、おあいこだな。…俺もお前も裸だ…。」
惟宗の男を見つめながら、楓は髪を揺らして頭を振った。
「ううん…。次はあんた。」

楓は白い裸体を起こすと、今度は惟宗を床に寝かせた。そろりと彼の男の証に片方の手を伸ばす。滑らかな竿の部分を手で上下に擦った。もう片方の手は彼の内股をさする。

仰向けに横たわった彼の裸の上半身には武士らしく幾つか傷跡が残っていた。道場で真剣勝負もするのかしら?と思いながら楓は上下運動をしている手に微妙に強弱をつけた。惟宗は気持ち良さそうに目を閉じている。
「…雁が首か。舐めてくれ…。」

楓の頬に惟宗の肉の厚い大きな手の平があてられた。楓は返事の変わりに顔を先端に近づけた。

ビクン、と僅かだが惟宗が反応する。先を口に含んで吸いながら、笠の部分を舌でなぞる。太腿をさすっていた手を上に移動させ、彼の濃い目の茂みをまさぐりながら袋の下の、隠花の奥の前立腺のあたりを刺激する。
「…っ。お前も客を相手にしすぎだ…阿呆…。」
苦しそうに低い声音が頭の上から降ってきた。
楓はもっと深く、惟宗の男を含んだ。

長いこと口の中で出し入れしながら巧みな舌使いで舐めていると、
「うっ……。」
惟宗の体が震えた。楓は口を離す。

刹那、白い快感が大量に宙に放たれた。片手で自身を押さえ、全部出し終える。宙を切った彼の液は、彼の逞しい腹筋の盛り上がった腹の上に広がっていた。

楓はそれを花紙で優しく拭き取ってあげると、激しく胸を上下させている惟宗の隣に身を寄せた。





 楓が五歳の時、母親は彼女を松田屋の前に置いていった。
母親は戻ってこなかった。

その日から、禿としての楓の生活が始まった。元来の明るい性格と、美しい容姿が手伝って固定客ができ、今では太夫の一つ下の位の天神まで上り詰める事が出来た。

初めての同衾は、禿時代。彼女が月の物を始めて迎えた月の事だった。
相手は名前すら知らない初老の男。大阪から来た商豪だった。彼は大金をはたいて彼女の初夜を手に入れた。

思い出したくもない過去。その男はその後長い事彼女のパトロンとなってくれていたが、ついこの間亡くなったと聞いた。

その初めての日から、彼女にとっての「男」は借金返済の道具でしかないのかもしれない。
悲しい鳥かごの鳥。

この遊廓街、江戸梅山から出て行くことは年季が切れるまでは無理なのだ。






 雪のように白い体を横にして傍らで目を閉じている男に見入る。

上下していた呼吸も落ち着いた所で、惟宗は片腕をついて頭を支え、自身も隣の楓を見つめた。他の遊女に比べ薄塗りの白粉にも負けない白い肌、意志の強そうな直線眉と濃く縁取られた黒目がちの瞳。挑発を込めた笑みを口元に称えてこちらを直視している。
「言っとっけど、まだ終わりじゃねぇ。」

つい先ほど果てたばかりなのに、若さゆえか、傍らの美しい女のせいか、再び熱を持って己の男が体積を増すのが分かった。身を起こして横たわっている楓の足元に移動する。
「ちょっとまっ…んんっ…。」

惟宗は彼女の両膝の裏を押し上げ体を反転させた。楓のすでに濡れた秘部が惟宗の目の前で露になる。
「俺が、お前の身請け人になってやる。」
「はあ?…あんっ……な…何?」
先ほど、彼に刺激を与えながらも彼女はいつしか濡れていた。
果実のように熟れた蜜をしたたらせるそこに彼は指を滑らせた。
「ああ…ん…っ。」
声が出る。

「お前を独り占めしてぇから、俺がお前の借金を全部返してやる。そしたら、指名客の心配もいらねーだろ?」

彼の指が怪しく蜜をすくう。ぺろりと糸の引いた指先を舐めると、悪戯っぽく微笑んだ。
「お前、俺に触りながら濡れてたんだな。」
独り言のように小さく呟く。

「…余計なお世話だよ、馬鹿。あんたの助けなしでも自分で返済するんだから…。」

惟宗は無言で楓の小さな真珠に親指を添えた。次に中指が蜜で濡れた禁断の穴に滑り込む。そしてそのまま小指でその下の隠花の辺りを突付いてきた。
「ああんっ、イヤンッ……ああ!」

三箇所をいっぺんに刺激してきた。くちゅくちゅぴちゃぴちゃと卑猥な音をたてながら指を細かく動かす。
「あ…あ…あああ…。」

今度は楓が苛まれる番であった。手で秘部を愛撫しながら、上体を屈めて口付けを体中に浴びせる。
しつこい愛撫はとどまる事を知らない。 

再度横になった彼は、楓を抱き起して自分の頭の上に跨がせた。いわゆる岩清水、という体位だ。ぱっくりと口を開いた花園が彼の顔の前にあった。尻を掴みながら蜜の滴る花園を貪った。舌を尖らせて花弁を舐めあげ、小さな穴に入り込む。
「んんんっ…ああ…。」
床についた両膝が、快感でなえてしまいそうだ。
惟宗は顔をグッと花園に押し付けて、その匂いを、溢れ出る蜜を味わった。
「あ…ああんっ…や…。」
「嫌ならやめてやってもいいぞ…?」
「……死ね。」
「お前とならな。」

熱い息を吹きかけ喋った後、彼女の真珠を軽く歯で噛んで吸うのも忘れない。指は彼女の尻を左右に広げ、奥の隠花を弄ぶ。
「お前のここが欲しい。誰も入ったことないんだろ?」
指が一本隠花に挿入された。

「ああっ……痛いから、駄目。そこが好きなら陰間のところにでも通えばいいじゃない。」
「馬鹿野郎。男なんて御免だ。お前のが、いい。」
指と舌がくちゅくちゅと音を立てる。
「ふっ…くっ…ぜ、絶対いや。」
「ふうん…分かった。」

冷たい返事をしたかと思うと、惟宗の口と指の動きが一段と激しくなった。長い事彼女を苛む。
「ああああぁぁ………!!」
言葉に出来ない快感で四肢が緩む。
彼女は白い快楽の底へ落ちていった。



 「お前…温い。」

ぱんぱんに熱く滾って膨張いる自身を、楓の蜜で濡れた入り口の部分にあてがった。
ゆっくりと侵入する彼を体内に感じながら楓は吐息を漏らす。
「知ってた?あんたあたしの客の中で一番刀傷がある…。」

奥まで彼でいっぱいになった。惟宗は不快気に眉間に皺を寄せる。   
「他の男の話は今するんじゃねーよ……。」
言いながら一度大きく腰を振る。
が、何を思ったか彼は自分を彼女の中から抜き出した。
「抱き地蔵がいい。上に乗ってくれ…。」
と言うが速く、彼女の了解も得ず軽々抱き上げて上に乗せた。楓はそのまま串刺し状態になる。上に乗った彼女を惟宗は熱い眼差しで見つめた。
「嘘でもいいから…好きだと言ってくれ…。」

いつも怒ったような無愛想な彼からは想像できない、辛そうで不安気な瞳が目の前にあった。黒い瞳は彼女自身を映している。
「頼む…。」
「……嘘だけど、好き……。」

我ながら意地が悪いなあ、と楓は思った。惟宗は、特別な客だ。好意を寄せてはいるけど、何かが違う。
「…阿呆。正直に言うな…。」

彼女は彼の首に手を廻し、腰を使って上下運動をし始めた。惟宗は床につけた片手で体を支えながらも、もう片方の手で彼女を強く抱きしめた。

お互いの体から汗が噴き出している。ぱんぱんと音を立てながら白くて柔らかい尻が惟宗の腿の上にあたる。彼も彼女に合わせて腰を振った。
「ん…あっあっあっ……。」

溢れ出る愛液でよく滑った。二人とも目を閉じ、唇を噛み締めながら繋がった一箇所に意識を集中させた。
どれ位たったのか、彼女の爪が惟宗の首に軽く食い込んだ。
「あああぁぁぁぁl!!」
二人の体がビクンと硬直し、そのまま弛緩した。
同時に絶頂を迎えたのだった。




 柔らかくて温かいものが自分の腕に包まれていた。同時に、女特有のかぐわしい香りを鼻いっぱいに吸い込んだ。
「楓。」
声を出して名前を呼んだ途端、ゆくりなくも激しい感情の炎が再燃する。離れたくない。
「楓!」
何故か焦燥感を感じた惟宗は、彼女の名を呼びながらガバッと身を起こした。
「何よ、いきなりうるさいわね。……ちゃんと聞こえてるけど。」
眉をひそめながら床の中で楓は惟宗を見つめた。見つめながら、大きく欠伸をひとつする。
「あんたの友達は昨夜帰ったのかなぁ?」
二人は昨晩、何度も交じり合った。お互い、いつ眠りに落ちたのかすら覚えていない。
「だろうな。青山は最近お前んとこの太夫に入れ込んでるらしいぞ。」
「胡蝶姉さまの事?彼女忙しいから昨夜は相手にしてないと思うけど…。」
惟宗はゆるりと唇辺を緩めてもう一度楓を抱こうと腕を回した。
「あーあ、どうでもいいけどお腹減ったね。誰か呼んで何か運んでもらおうっと。」
楓はまるで少年のように、くるりと身軽に体を横に反転させ床から起き上がると、大きく伸びをした。
惟宗の腕は空しく宙を切った。





 遊廓を出て行くとき、昨日来たときと同じ場所で、小さな禿は同じ歌を口ずさみながら喜々として道端を箒で掃いていた。



風に揺らめく木の下で
風に揺らめく木の下で
私はあなたを待つでしょう
秋に色付く紅葉の
赤子の手のひら風に舞う



惟宗は眩しい昼の太陽に背を向けた。今さっき別れたばかりの、熱い夜を共にした愛しい女の香と温もりを思い出しながら続きを歌った。



風に揺らめく木の下で
風に揺らめく木の下で
私はあなたを待つでしょう
最後の手のひら舞い散る時
あなたの姿が目に映る
風に揺らめく木の下の
楓道へと歩き出す……




<完>
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