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サンクチュアリ Ⅳ    05.21.2007
 「あたしの事考えて......どういう風に触ってるの、タロ......?」
あたしはタロの先走りの露を舐め取りたい衝動を抑えて、つとめて冷静そうな声で訊ねる。

ホントはあたしだっていっぱいいっぱいだ。



タロは無言で自身を握った。

そして、隣のあたしに向き直る。

タロの目は真剣にあたしを見据えたまま、ゆっくりとその手を上下しだした。
柔らかく張り出した丸い頭頂から、硬そうな根元まで、血管の浮き始めた中央を通って何度か上下する。

ローションなんて必要無かった。
ビロードのようになめらかな肌と、先端から物凄い分泌量で滲み出ているタロの汁が、その役割を果たしている。

若いって...スゴイ......。

あたしも自分の下肢が濡れ始めているのを感じた。
下半身が熱くなる。


タロが、欲しい。
でも、駄目だ。


タロの手はリズミカルに上下運動を続けている。
上目遣いに、ニラむように、下唇を噛み締めながらあたしを見据えているタロの瞳は、時たま切なげに細まる。


タロが、エッチな顔してる......。

あああああもう、あたしの理性がぁぁぁぁ~~~~。


何度も何度も何度も何度も上下運動を繰り返していると。
やがてタロの口から
「.........はぁ...............はあ......んっ」
と切なげな吐息が漏れ始めた。

手の動きが、徐々に速まっていく。

「ミーナ...俺......あんまも.......ふぅっ.....持たない...カモ.....」
上下する速度を増しながら、切羽詰ったようにタロが囁く。

「出して.........はぁっ......い.........いいっ?」
タロの分身は、もうこれ以上はムリと言わんばかりに赤く太く反り返っている。
先端もぐちょぐちょだ。



「......見せて」
とあたしが囁くと、それが合図のように手の上下運動が一段と速まる。



「はあっ......はっ.........ぁあ......はっ......ああっ」
タロの体がピクリと痙攣する。


「ああぁぁぁっ......ミーナっ.........ミーナっ.........ミーナっ...ぅう!!」
とうわ言のようにあたしの名前を呟いたかと思うと。

どぴゅっ。

タロの先端の小さな穴から、勢い良く白濁した熱い液が噴出した。

大きく空を切って飛び散る若い男のそれは、数度にわたって放出される。

熱い液は、あたしの膝の上や床やソファの上に元気良く撒き散らされた。


「......ミーナのせい......だかんねぇっ」
全部を出し尽くすと、タロは「ふう~」と大きく安堵の息をついて、ソファーに深くもたれた。







事後処理をして、シャワーを浴びるとタロはあたしのベッドに潜り込んできた。
横になって、あたしの腰に手を置く。

あたし独りじゃ大きなベッドも、タロと2人だとキュウキュウだ。
「ミーナ、ノーメークだねぇ。カワイ~~♪」
「かわいい…?」
可愛い、なんて何年ぶりに言われたろ?

何レイヤーものローションファンデ無しのあたしの肌は、カツカツスカスカのフランスパン(又はヘチマタワシ)状態だし、顔なんて薄すぎて10年前のパスポート見せたら空港で同一人物ですか?ちょっとあちらの部屋までって疑われる位だし。
「カワイ~~よぅ。メークしてるミーナはデキル女ぁ~って感じでキレイだけどねっ。この間のでぇとの時、みーんなミーナの事見てたじゃーんっ」
タロはあたしを引き寄せる。
「いや、あたしじゃなくって、それは有名人のあんたの方だよ」
「違うよ、ミーナだよぉ。俺ミーナ見てる奴らケンセーしてたもん」
そう言えばデートの日は…よくあるキャッチとかセールスとか怪しいナンパが無かった…かも。
男付きの薄化粧だったからだと思った。
「あ……ありがと」
あたしは何故かテレながら応じる。
「俺、やっぱ死ぬほど幸せデスよ。ミーナとドウキンしてるしぃ~~」
ドウキン?
同衾って……どこでそんな言葉を…。
タロは
「あーあ、こっから一生出たくね~~」
と呟きながらあたしのオデコに自分の額をくっつける。
超、至近距離。
タロの静かな息があたしの顔を掠める。
大きな瞳があたしを覗き込んでいる。
「ミーナさあ、覚えてるぅ?近所に住んでたぁ~~、長谷川さんトコのユキオ君」
ユキオ君?
「そういえば、そんな子もいたね。まだあの子あっちに居るの?」
「中学出て、どっか引っ越したよー」
「ふうん」
……だから?
「んでー、そのユキオ君が川で足つって溺れちゃった時ぃ~」
「え?溺れてたっけ?」
そんな事あった?
タロが非難を帯びた目であたしを見る。
「もーーーー!ミーナなーんも覚えてないねっ。まあいいんだけどぉ」
「んで?」
「そんで、学校帰りだか買い物途中だかでミーナ制服着てたのにぃ、構わず川に入ってユキオ君助けたじゃーんっ」
「ああ…そういえば、そんな事もあったような……。確かあれ地元りんどう町の新聞に載ったよね。最近自分に利益のない過去やら情報は脳が勝手に削除処理しちゃうのよ」
なんとなく思い出して、あたしは舌を出す。
「なんだよ~~、俺も欲しいそーゆー脳ミソっ。毎日要らん事ばーーっか考えてるよぅ」
本気にしてるしっ。
「えっとぉ、でー……」
タロが続ける。
「そん時、周り構わずバシャバシャ水の中入ってったミーナすっげーヒーローみたいでさ、ミーナがアマゾネスに見えたんだよねぇ、俺。恋に落ちたって思ったもんっ」

6歳で恋に落ちたなんて、あんた…。

しかし何故に、
アマゾネス?!

「アマゾネスって何?!おっぱい切り落として弓引いてるギリシャ神話の女戦士か、あたしゃ。それはありがとうって言えばいいの?」
「あったり前じゃ~~っ。最高の褒め言葉だよっ!!」
タロの声が一段とでかくなる。

アマゾネスが最高の褒め言葉なんて、
なんて、嬉しくねえよっ

「ミーナ…さあ」
今度はオズオズと遠慮がちにタロがあたしを見る。
「何?」

しばしの間。

「俺、さっきのミーナのおっぱいの事思い出しちった。パフパフしていい?俺ずーっとミーナとやりたかったんだよねぇ…」
パフパフ?
「パフパフって…あんたソレ……」
「よく、亀〇人がしてたアレ」
「あんたとあたし、8つも違うけど…なんで世代一緒なの?あんたポ〇モン世代なんじゃないの?」
「ミーナ昔よく俺にアニメ見せてたじゃーん。それに俺、漫画全巻持ってんもん。それより、ミーナはぐらかしたぁっ!」
「はぐらかしてませんっ。そういうのはブ〇マにでも頼んでください。あたしパフパフできるほど胸無いし」
「けちぃ~~~」
「でも…」
「でもぉ?」
キラリ、とタロの眼が光った。
……ように見えた。

「おやすみのキスしてもいいよ」
とあたしが静かに囁くと、タロは待ってましたとばかりに
「タコチュウ~~~~~ッ」
と唇を寄せてきた。







翌朝。
あたしは何かがシャコシャコ言っている音で目が覚めた。

時計を見ると、朝の6時。

何かが何かを……磨いてる?

「あああ!!!」

あたしはベッドから跳ね起きる。そして、音の聞こえる洗面まで走った。

浴室の洗面で、タロは上半身ハダカ+ジャージズボン姿で歯を磨いていた。
腰に手をあてて歯を磨いているタロをじーーーと観察する。

普通の日本人の男の人の2倍はありそうな、褐色の筋肉隆々とした肩から背中のライン。無駄に脂肪が無くキュッと引き締まっているウエストのラインまでのなだらかなカーブが、浴室の窓から入る朝の光に浮き出ている。

ウエストなんか…あたしと同じくらいかそれより細い…みたい。

「をっはよ!」
どれ位タロの体に見惚れていたのか、いつからタロがあたしの視線に気付いたのか、タロは前を向いたまま、ごく自然に朝の挨拶をあたしにする。

や、恥ずかしい!!
見てるの、もしかしてバレてた?!
「それ、あたしの歯ブラシなんですけど」
「ふへ~~?」
とタロは振り返る。
あわてて眠たげに目を擦るフリをしながら、あたしはタロの口から出ているプラスチックの棒を指差す。
「知ってんほ」
ふごふごしながら、タロは答える。
「もうキスしら仲らしロ~キンしらしいいら~~んっ」
「キスしても同衾しても、駄目!」
あたしははあぁ~~~とため息をついてタロを仰ぎ見る。

タロの目はまだ眠たそうにとろんとしていた。
口周りは泡だらけ。そして寝癖がぴょんぴょんと跳ねている。
昔から、朝が弱かったんだ、この子は。

かく言うあたしもノーメークでかなーりやばい。

でも…言わなくちゃ。


昨夜、何があたしをずっとセーブしていたのか。
あたしが何を一晩中考えていたのか。

他の男とだったら、もうとっくに情熱的な一夜になっていただろうに。
タロは、あんなに......あたしの為に頑張ってくれたのに。

「タロ、あたしね。やっぱ言うわ………」
しゃこしゃこ動いていた、タロの手が止まる。

「タロとはやっぱ、付き合えないや。タロは…やっぱり年下で、タロはタロで…そういう風には見れない。......だからこういうお泊りももうやめよう。......ゴメンね」

数秒止まっていたタロの手が、再び動く。
口を濯いで腕で拭い、あたしを顧みる。

「......そっか」
タロは短くそう答えると、あたしの横を通り過ぎてベッドルームへ向かう。
着ていたTシャツを再度羽織ると、あたしの正面に来て立ちはだかった。


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