「初めて貴方にお会いした日…まだ子供だった私ははじめて恋というものが何であるか知りました…。」
本当に、昔はあたしと変わらない背丈だったのに、なんでこんなでっかくて、かっこいい色男になったんだろ?
とか考えていると、優しく、あくまーで優しく重さんの手があたしの襟元にかかって、そのまま首筋に熱い唇を落とした。
「ん…。」
ちゅうぅぅ~っと痕ががつきそうなくらい熱く吸ってくる。
ちょっ、痕が残ったら商売にならないっ!!!
と思っていると、重さんは愛しげにあたしをみつめて(ぎゃあぁ~~//////)
「悪い虫除けです…。」
と言いながらあたしを抱えて柔らかい布団の上に寝かせた。
自分もその隣に横たわって、片手で頭を支えながらもう片方の手であたしの体を、着物の上から優しく触りだした。
時は五ツ時。
辺りはもう既に暗くて、燭台と共に、外の白い月明かりがあたしたちの部屋の中を照らしている。
「初めて貴方にお会いした日…わたしはまだただの餓鬼でしたが…子供ながらにこの木蘭という花に触れてみたい、傍にいたい、そして…この手で手折って我が物にしてみたい、という欲求に駆られました…。」
そーっとあたしの頬を撫でながら、あたしが言葉を発する前に形の良い唇であたしの唇を塞いだ。
舌であたしの口腔内を隈なく味わうと、今度はその生暖かい舌で首筋を舐め上げる。
「あんっ…。」
っつーかいつからこんな上手になったの??
初めての時なんか…全然いろはが分かってなくって、もう無我夢中で自分の欲求を満たしてたって感じだったのに…。
「ひゃあっ!」
あたしの上に圧し掛かってきた重さんは、筋肉質の腕で体を支えてあたしに体重をかけないように気を使いながら、もう片方の手で幾重にも重ねられた着物の袂に侵入させる。
…あたしの顔中に接吻の雨を降らせながら…。
この人はいつだってそう。一旦欲望の火がつくと、もう止まらない。
「……っ!」
あっという間に、彼の手はあたしの胸の頂を捉えた。
ビクンっと体を震わせたあたしに気づいて、着物の裾の間に袴を履いた足を一本差し入れる。
「もう、私は…貴方が欲しくて堪らない…っ!!」
胸を揉みしだき、覗いた肩口にあつーいあつい接吻を繰り返しながら、下半身をぴったりと密着させてきた。
あのぉ~…。
存在を主張し始めてるあそこが、あたしの太腿の上辺りに当たっているんですけど…。
鎖骨に沿って唇を落としながら、左手で袂を広げてあたしの白い胸を露にした。
熱い舌は手で覆われた胸の先を捉えて…。
「ああんっ…。」
軽く吸われて思わず声が出る。
「もっと…貴方の声を聞かせてください…。」
頂を捉えながら、上気した顔を僅かに上げて切なく声をかける。
「私に…聞かせて欲しい…。貴方が…私を…欲する声を…。」
接吻の合間に声を漏らしながら、悪戯な手はどんどん下へと降りていく。
「ちょっ…重さ…まって…ひゃあっ!」
熱い中心を避けて、あたしの内腿に到達した重さんの手は、円を描きながら焦らす様に刺激を与えた。
「何を…待つ必要があるのですか…?もう、こんなになっているのに…?」
ぴちゃっと。
あたしの花弁に宛がわれた指は、あふれ出している蜜をさっと掬った。
「あ……ふっ…重さん!!」
「ああ、もう…貴方が私の名前を呼ぶと…耐えられません…。」
目を瞑って甘美な表情をしながらも、あたしの花弁の重さんの指が卑猥な音を立てながら侵入してきた。
そして、指をもう一本。
「いやっ…ふ…くっ…ああ…!」
二本の指で弄りながら、あたしの花弁の奥を探検する。
親指で、花弁の上の芽を擦り始めた時にはもう我慢の限界だった。
「重さん…お願い…ああんっ…。」
重さんも限界に達していたらしくって、あたしがお願いすると
「私の…木蘭…。」
と独り言のように呟きながら、いつの間にか袴と褌を下ろして熱く火照った彼の中心をあたしの花弁に宛がった。
「ああああ!!」
感じやすいあたしは、重さんが一突き入れただけで四肢がグニャリとなってしまって。
それなのに、重さんは何度も何度もあたしの奥へ腰を突き上げる。
「…っ……木…蘭…!!!」
「重っ…さんっ……はあっ…あ…!!!!」
熱い塊があたしの奥にぶつかる度にあたしも口から零れ出る喘ぎがとめられなかった。
「もっと…私を…感じて欲しいっ。」
そう言うと、重さんは腰を打ち付ける速度を速めた。
「あん…あぅ…あっ…あああ…!!」
それは、いつもながら唐突に訪れた。
あたしが快感でブルッと体を震わせた時。
首筋に接吻を繰り返していた重さんが、
「木蘭…殿っ……もう…私もっ!!!」
と苦しげな声を漏らした。
重さんは熱く繋がれた場所から自身を素早く抜き取って、花紙を先端に宛がった。
目を瞑ったまま恍惚感を味わっている重さんを見詰める。
なんか、すっごく…色っぽい…。
つーっと。
溜まっていた重さんの白い欲望は、花紙だけでは押さえられずに彼の怒張していた男を伝い落ちた。
「木…蘭……殿っ…。」
半放心状態のまま肩で息をしている重さんが可愛らしくって、あたしは彼を抱き寄せた。
「木蘭殿っ…今私を抱き寄せたらお着物が汚れてしまいますっ。」
と焦っている重さんを無視してチュっと彼のおでこに口付けた。