「格子の木蘭さんがそんな怯えた顔をしていると、こっちも不安になってしまうよ。」
そっと自分の黒い着物の帯を解き、小首を傾げながら妖艶に微笑む。
ごくっ…。
思わず女のあたしも生唾を飲んでしまうような色っぽさで着物と襦袢を脱ぐと、適度に筋肉のついた身体を露出させた。
この人はどういうわけか褌を履かない。
だから襦袢を脱ぎ去ると…。
「りゅりゅりゅりゅりゅりゅ竜さん!!!!」
真っ赤になったあたしの手を引きながら、自らの体を布団の上に横たえさせる。
め、目のやり場に困るんですけどぉ~~~~(//////)
「何を恥ずかしがっているんだい?男の体なんて見慣れているんだろう?」
あたしの体をヒョイっと持ち上げると、彼のお腹の上に跨がせた。
「そそそそ、そっちこそ、何でそんなに余裕なんですかぁぁぁ!!!」
ドキドキしているあたしの帯の結び目に手を廻してあっけなくスルリと解いてしまう。
「経験の差かなあ?」
白い裸体を曝け出したあたしの胸に一つ小さな口付けを落とした。
「あ…竜さん…。」
巧みな口技であたしの胸の先が快感で張り詰めたのを確認すると、
するりとあたしの体を抱えて横に下ろし、今度はそのままあたしの上に跨った。
彼の妖艶な美貌が目の前にある。
長く垂れた癖の無い黒髪があたしの顔を擽る。
「初めてこの街で僕に会った時、君はまだ小さな少女だったね。…こんなに美しく成長して…。何も知らない相手ではなく、君の良く知っている僕が相手なのだから、落ち着いて。」
悪戯っぽく整った両眉を上げると、もう一言付け加えた。
「それに、僕とは初めてではないでしょう?」
そう。初めてではない。
初めてじゃあないけど…。
でも、この人相手だと少し普通の人と勝手が違っていて…。
何と言うか、その…。
真っ赤になっているあたしの頬に接吻しながら、優しく片手を取った。体を少し上方へ移動させる。
ほらっ、来た!!!
「上手に出来たら、僕も君にご褒美をあげようね。」
そのまま床に膝をつけて仰向けのあたしの顔の上で跨ぐように、陰毛が全て剃られた体を密着させてくる。
「ほら…。君を待っているよ。」
あたしの目の前には、二つの袋とそこから続いた先の小さく引き締まった禁断の蕾があった。
いつも通り、あたしは彼のそこに舌を伸ばして寄った小さい襞の周りを舐め上げる。
「そう…そのまま…あ。…いいよ。」
艶のある声を出しながら、竜さんは悶える。
排泄部分を舐められるという行為は存外快感を高めるらしくて、竜さんは好んであたしに強要した。
小さな蕾はビクビクとあたしの舌に反応している。
「ああっ…このままではいけないね…。木蘭…指を…。」
あたしは指の一本一本を口に含んで充分に濡らしてから、彼の足の付け根の奥の禁断の場所へ宛がった。
ってか、彼の天を向いたお、お、男が目の前でどんどんと…。
「あのお~。竜さんは女の人にいつもこういう事してるの?」
あたしは真っ赤な顔のまま、でも入れる前にどうしても聞いてみたくて竜さんに尋ねた。
もちろん、ソレが視界に入らないように目を伏せて。
あたしの頭の上から声が降ってきた。
「それはもちろんお客様の趣味趣向にもよるけれど、女のお客様には絶対に強要はしないよ。…でも、君との情事は別の話だよ。僕は君と五分五分の快感を分かち合いたいと思っているから。」
答えながら、あたしの小指をとって自分の禁断の蕾に導く。
「ほら、僕の蕾も君の侵入を待ちきれなくてうずうずしているよ…。っん…。」
竜さんは小さく喘ぎ声を漏らす。
「前にも話したと思うけれど、男娼の教育は大変でね…。最初は小指で慣らすんだよ。そう、こんな感じに…。」
彼の中は暖かくて、そして適度にあたしの指を締め付けた。
「襞の周りをよく揉んで…次は、薬指。」
あたしは小指を抜いて薬指を挿入させる。
「そう、いい子だね。とっても上手だ…。ああ……気持ちがいいよ。」
中指に続いて人差し指を挿入させると、竜さんは目の前の熱く火照った塊をあたしの口元に擦りつけてきた。
彼の太く反り返っている雁首からは小さな透明の雫が出てきて男に伝っている。
「竜さん…。」
あたしが小さな雫をぺロリと舐め取ると、竜さんは無言であたしの親指を蕾に導いて宛がった。
水牛の角で作られた張り型は、遊郭で働いていれば誰でも見たことがあるし、好んで使用している人もいた。
でも、鼈甲で作られた高級張り型はあたしですら滅多にお目にかかったことが無かった。
竜さんが自分の所から持ってきた張り型は、特注らしい鼈甲製の男性器そっくりの形のものだった。
あたしが予め用意してあったお湯にそれを浸して暖めている間、竜さんは潤滑油を蕾の周辺に塗っていた。
「木蘭、準備ができたからおいで。君の体を味わいたい…。その、美しい体を…。」
仰向けに横たわり長い足を大きく開いた竜さんはあたしを顔の前で跨がせた。
パックリと口を開いた花弁と小さく窄まった蕾が彼の目前で突き出す格好となる。
「物凄く濡れているよ。僕に触りながら我慢していたんだね。」
いわゆる二つ巴(69)の体勢で。
竜さんはあたしが手に持っている暖かい玩具にも油を塗るように指示して、自身の潤滑油が塗られた窄んだ蕾に導いた。
「…ん……木蘭っ…そう、そのままゆっくりと押して…。」
あたしは言われるまま時間をかけてそれを挿れていく。
小さな蕾にそれは吸い込まれていって…。
「ああっ…。」
竜さんの喘ぎがとても色っぽい。
大きめな型の先端が飲み込まれると、そのまますんなり奥まで入った。
「……動かして…ごらん…。」
快感で声を上擦らせ気味の竜さんは、あたしに彼の中の物を動かせと言う。
あたしがゆっくり出し入れを始めると、竜さんはあたしの花弁をプロ(達人?)の舌使いで舐めだした。
片手で膝立ちのあたしの桃尻を押さえながら、もう片方の手で怒張した自身を扱きだす。
その先端からは透明な液が流れ出ていて…。
「やんっ…竜さ……っ。」
あたしの方はというと、花弁から送られる快感で彼の蕾への刺激を怠りそうになる。
「…ぁ……そう、だ…いい子だね……上手い…よ…。」
竜さんは切なげに呟くと、舌をつかって真珠を小刻みに揺らしたり、禁断の小穴に尖らせた舌を突き入れたり、指を使ったりしながら休まず刺激を与えてきた。
さすがこの道の達人だけあって、あたしの花弁への刺激は並みじゃない。
あたしの下半身はもう既に力が入らない。
それでも、あたしは竜さんにも同様の快感を感じてもらいたくて、徐々に彼の蕾への出し入れを速めた。
ぴちゃ、ぴちゃ…くちゅ。
「ひゃあっ!!!!!!」
あたしの花弁の奥のスポットを竜さんの指が強弱をつけて突付くと、電流が流れたように全身が痺れた。
失禁、のような透明な飛沫を飛び散らせてしまう。
その弾みで、玩具を彼の奥深くへ突き上げてしまった。
と、同時に。
「木蘭、僕も来る…あああぁ!!!!」
竜さんの切羽詰った声が聞こえた。
彼が自分で扱いていた熱い塊から、白い欲望が勢いよく噴出した。
それは上に乗っているあたしの白い腹部に直撃して…。
お互いの愛液にまみれたあたし達は、そのまま暫くぐったりとしていた…。